作詞法:宇多田ヒカル「time will tell」とバップライティングのすすめ


バップの演奏ではコードやメロディの音の合間に、音を足していき、縫いつないでみせる即興のテクニックがあります。

今回はおすすめの歌詞の書き方を紹介します。

まるでバップの演奏のように間を埋めて新たなフレーズを作り出す発想法「バップライティング」です。

1 バップライティングとはバップライティングという呼び名はぼくが勝手につけました。「あいうえお作文」という概念と非常に近いと思っていただいて結構です。

バップライティングのやり方

やり方は簡単です。

  1. モチーフにしたいフレーズAを決める
  2. フレーズを切り離して間をあける
  3. 間を埋めることでフレーズBをつくる

たとえば、「うただ」というフレーズから新しいフレーズを作ってみます。どう埋めるかはもちろん自由です。

モチーフ「うただ」

  1. うたがって ばっかり
  2. わさは だいい たしいさ
  3. しろに だれかが い きが したん

ある主題をパラフレーズしていって歌詞の中に織り交ぜていく方法は畑亜貴さんがよく用いていますね。

あいうえお作文(類似の技法では折句というのもあります)と何が違うのかというと、あいうえお作文ではふつう、モチーフを文節の最初の音として用います。

つまり、次のような感じになります。

  1. わさに がわず らしがないな
  2. ばわれ たかれ きしめられても
  3. さぎ べたい いこんもち

発想法としてはどっちでもいいんですが、あいうえお作文の方は比較的構造がわかりやすい分、元のフレーズがネタバレしやすいでしょう。

ここまでは、モチーフをバップライティングすることでフレーズAがフレーズBに変換できるというクリエイティブな遊びみたいなアイディアを書きました。自分がふだん思いつきもしないフレーズを思いつくための、ひとつの方法論になると思いますので、行き詰まったときには試してほしいです。

実際に使うとどう聴こえるか

さて、フレーズAとフレーズBを同時に歌詞の中に同居させると、お互いに同じ音を共有しているわけですから、いわゆる「ライムしている」状態になります。聴いて欲しかったのですが、YouTubeに音源がなかったので、お持ちでない方はiTunesストアでサンプルでも聴いてみてください。

Time Will Tell – Utada Hikaru Single Collection, Vol. 1

time will tellについて、前の投稿で「緩やかにライムしている」と述べました。

宇多田ヒカルの頭韻と緩やかなライムについてのエセー(リンク)

「time will tell」という英語のフレーズに対して、「たてばわか」という日本語のフレーズでライムさせている点が面白いですね。同じように「cry」に対しても「あせなくたってい」で受けています。

2 「time will tell」の縫いつなぎ

みなさんもぜひ「time will tell」というモチーフに挑戦してみましょう。

ぼくの替え歌を載せて今回はおしまいにします。

モチーフ「time will tell」

  1. time will tell いわれなく だま
  2. time will tell まらないっ きがす
  3. time will tell うがわれていのに

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