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あなたが日本語ロックのソングライティング、ボカロックに関心があり、その作詞のテクニックを身に付けたいと思うならば、まず ASIAN KUNG-FU GENERATION の研究をお勧めします。なぜなら、彼らの作詞と作曲は、リズムに対するアプローチの構造が露出しており、それゆえ「歌詞詰め込み」の比較的ベーシックなテクニックを学ぶのに適しているからです。
ボカロ曲でよく使われ、日本語ロックを支配しているこのテクニックを知り、実践に活かしましょう。
ぼくが執筆できる時間があまり取れない都合から、今回の投稿では「メロディの1ノートに対して2音詰め込むためのテクニック6ヶ条」のうち、1つだけを解説します。
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(イラストはこじょうかいとくんが描いてくれました。かわいい。ありがとうございます!)
メロディの1ノートに対して2音詰め込むためのテクニック6ヶ条
この6ヶ条が曲中でどうなっているか、どこに注目するべきかについては、見取り図だけをこの投稿の末尾に示しておきます。ぜひごらんください。
い段子音の利用
この投稿では「い段子音の利用」のテクニックをご紹介します。「い段子音」を利用することで、メロディをぶつ切りにすることなくスムーズに歌詞を詰め込むことができます。
ただし、守るべき原則があります。これは原則であって例外もありますし、今後の日本語ロックの発展によってテクニカルに乗り越えられることがあるかもしれません。一緒にがんばりましょう。
- 跳ねたリズムで歌う(スウィングさせる)
- 「き/し/ち」のいずれかの音を用いる
- 「い段子音」の直後には「か行子音/さ行子音/た行子音」を用いる(この制約はゆるめ)
さて、実際に ASIAN KUNG-FU GENERATION の「リライト」ではどうなっているか見てみましょう。
結論から言うと、「い段子音」のうち「し」の音しか用いられていないことがわかりますよ! なのでそれをまずは真似してみませんか?
分析:「リライト」 by ASIAN KUNG-FU GENERATION
それでは実際に分析をご紹介します。見ればわかります。公式の動画も貼っておきますね。
なんとなくわかったかと思います。それでは、実際に歌詞を書いてみることで、「使える」テクニックなのか検証してみましょうか。
課題:替え歌を作ってみよう
ASIAN KUNG-FU GENERATION のような歌詞になるか、その再現性が問題となります。
二つの課題を提案いたします。
- 「リライト」の替え歌を作る
- 「ふるさと」(唱歌)の替え歌を作る
その上で、あなたのオリジナルの作詞に活かしてみてはいかがでしょうか。ご質問やご相談があれば、Twitter(@lyricstheory)やメールでぜひご連絡ください。
以下はぼくが作った歌詞の例です。クソな出来でも恥を捨てて公開してみせるのをお勧めします。ゴミを量産して、その山から宝石を取り出しましょう。
ぜひ「消してええええ/リライトしてえええええ」のメロディで歌ってみてください。
2行目にはうまく歌詞を入れ込めませんでした。誰か考えてください。
付録:「リライト」で注目すべき箇所
記事の前半で予告した、注目すべき箇所にマーキングした図を示しておきます。
繰り返しになりますが、この箇所(つまり残りの5カ条ですね)にかんする分析が読みたいと思って頂けるなら、ぜひブログの購読者にご登録頂きたいです。よろしくお願いします。
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この箇所はまだ執筆前ですから、ご質問やご意見をいただければよりわかりやすくお伝えできるかもしれません。
それでは!
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