歌い出しの一行に、同じ三つの類音が順序を変えて現れる。
あのひ「とびだした」このまちときみが「ただしかった」のにね
「とびだした」の だ・し・た と、「ただしかった」の た・だ・し。頭の「だ/た」は清濁の別による類音なので、同じ要素として A に置く。だ・し・た は A B A、た・だ・し は A A B。
頭の A は動かない。残る二音が した → だし と逆順になる。すなわち、動かない先頭を切れ目とした、後続二要素の倒置である。
三音を別の要素として扱い、[だし][た] → [た][だし] という塊の入れ替えとして読む形式化もありうる。ただしそちらは「だし」が一つの塊として聴こえることを前提にする。塊が塊として立つには文節や機能の一致というマーカーが要るが、ここにその条件はない。
